カテゴリー: 制度改正

2019年10月25日

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「不支給決定の理由」

障害年金に係る保険者の処分には、不利益処分といわれるものがあります。

代表例としては、新規裁定請求に対して、保険者が障害等級に該当しないと判断した場合の不支給決定があります。

不支給の決定がありますと、請求人または代理人あてに、厚生労働大臣名で『不支給決定通知書』が郵送されてきます。

この処分通知書には、不支給を決定した旨と、支給しない理由が記載されています。

しかし、例えば障害基礎年金であればこの理由の箇所には、“請求の障害の状態が国民年金法施行令別表に規定する障害に該当しません”程度の記述しかありません。

これではなぜ不支給になったのかわかりませんね。

この保険者の決定は処分行為であることから、不服があれば審査請求に進めるわけですが、審査請求書には請求の趣旨及び理由の記載が必要なことから、審査請求書を作成する前提として、不支給処分の詳細な理由を把握する努力が必要なのです。

ところが、来年4月からは、適用した認定基準や該当する事実関係を踏まえた判断結果を記載した「理由付記文書」を作成して送付する運用を開始するようです。

新しい運用に注目していきたいと思います。

2019年10月10日

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「手続は誕生月に」

有期認定されている方は、診断書の提出のタイミングが変わります!

◆診断書提出のタイミングが変わったことをご存知ですか?

20歳前の傷病による障害年金を受給されている方で、有期認定されている方は、前回認定時に次回更新のタイミングが指定されています。

更新のタイミングでは、障害状態届という名称の診断書の提出が必要です。

これまでこのタイミングが、指定された年の7月とされていました。

今回この取り扱いが、指定された年の誕生月の末日に変更されたんです。

7月生まれの方は今までと何らかわりませんが、それ以外の方は影響があります。

適用されるのは、提出期限が令和元年8月以降となる方です。

例えば、前回の認定時に次回診断書提出予定年月が、平成31年7月とされている 12月生まれの方は、令和元年12月末までに提出すればよいことになりました。

2019年10月8日

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「手続きの簡素化が実現」

20歳前の傷病による障害年金を受給されている方へ朗報です!

◆煩わしい手続きがひとつ不要となったことをご存知ですか?

20歳前の傷病による障害年金を受給されている方は、毎年「所得状況届」の提出を求められていましたが、今後は原則提出不要となりました。

◆なぜ、提出が必要なくなったのでしょう。

20歳前の傷病による障害年金は、無拠出の年金であることから、所得の制限があります。

裁定請求した時にも所得証明書を添付したことを覚えている方も多いことでしょう。

日本年金機構では該当者について、毎年前年の所得を確認して、基準額に抵触する場合は、年金の全額停止または一部停止の措置を取ります。

今回、「所得状況届」の提出が不要になったのは、所得の確認をしなくなったからではなく、日本年金機構がマイナンバーにより所得情報の提供を受けてチェックできるようになったからなんです。

ですから、何らかの理由により、日本年金機構がマイナンバーによる所得情報の提供が受けられない場合は、当然「所得状況届」の提出を求められることになります。

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